vol.03 埋蔵文化財のある土地の評価

アプレイザーMの鑑定劇場 連載第3回目 埋蔵文化財

埋蔵文化財のある土地の評価

「アプレイザーM」こと、むかえ不動産鑑定事務所 代表 不動産鑑定士の向永隆則(むかえ たかのり)に、舞い込んだ3回目のテーマは、「埋蔵文化財のある土地の評価」。

埋蔵文化財とは,土地に埋蔵されている文化財(主に遺跡といわれている場所)。

実は、埋蔵文化財の存在が知られている土地(周知の埋蔵文化財包蔵地)は、奈良や京都など長い歴史のある古都だけではありません。

埋蔵文化包蔵地は、全国に40万か所以上あるといわれています。

埋蔵文化包蔵地に家を建てるなら、工事を始める前に自治体への届け出が必要ですし、その土地を管轄する教育委員会と協議のうえ試掘をしなくてはならない場合も。

もし、工事が埋蔵文化財を損傷する可能性があると、発掘調査が行われ、そのためには時間も費用も必要となります。

「お宝が地中にある土地なんて、素敵♪」とのんきに構えていられないのです!!

アプレイザーMの鑑定劇場 埋蔵文化財包蔵地イメージ

それでは、ちょっと面倒な埋蔵文化財のある土地の評価についてひも解いてまいりましょう。

埋蔵文化財のある土地の評価

評価ポイントは2つ。

発掘を要する場合の費用負担と期間。

鑑定実務上、文化財存在の蓋然性を判定し、通常の土地価格から、期間面を考慮した発掘費用相当額を控除して評価額を決定します。

(1)文化財保護法に規定する周知の埋蔵文化財包蔵地に含まれるか

包蔵地に含まれなくても、工事中に遺跡を発見した場合は、試掘・発掘調査が必要となることもあります。

(2)試掘調査、発掘調査などが指示されているか

費用について、試掘調査は公共負担、発掘調査は開発事業者負担(非営利目的の場合には公共負担)が多い。

(3)埋蔵文化財が現存することが既に判明しているか

教育委員会にて、過去に発掘調査が行われている場合は履歴・措置を確認。

(4)重要な遺跡が発見され、保護のための調査が行われる場合、土木工事の停止または禁止の期間、設計変更の要否

発掘調査終了までは工事が事実上ストップし、その期間の金利負担が発生することになります。

評価

アプレイザーMローズイメージ

減価要因

埋蔵文化財存在の蓋然性が高い

(説明上、他の増減価要因はないものとします)

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発掘費用

発掘費用計算式イメージ
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文化財がない場合の標準的画地の価格

文化財がない場合の標準的画地の価格計算式イメージ
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評価額

埋蔵文化財のある土地の評価額イメージ

まずは、標準的な発掘費用を査定。

文化財がない場合の標準的画地の価格から、この発掘費用をさっぴいて評価額を決定だ。

アプレイザーMの鑑定劇場 虫眼鏡イメージ