高圧線下地
「アプレイザーM」こと、むかえ不動産鑑定事務所 代表 不動産鑑定士の向永隆則(むかえ たかのり)に、舞い込んだ6回目のテーマは、「高圧線下地」。
高圧線とは、7,000ボルトを超える電圧を特別高圧のことで、この電力を送電するため、電線路の下に位置する土地が「高圧線下地」です。
高圧線下地に建築物を建築する場合には、電線路から一定の距離を取る、利用上の制限を受けるなど、厳しい安全基準が設けられています。
また、建築規制のほか、高圧線そのものに対する嫌悪感や危機意識など心理的な影響もあり、一般的に土地の価値が減少する傾向が……。
■調査
近隣地域の種別を、いわゆる標準住宅地域と判定。
標準的画地の価格水準は、100,000円/㎡程度。
対象地200㎡は、規模・形状などクセがなく、標準的画地と比較した増減価要因はなさそうだ。
うれし~ 評価手間いらずぅ~♪ と小躍りしながら、上空に目を向けると、送電線 ON 対象地。
付近に巨大鉄塔を発見。
鉄塔にあるプレートにて管理者・高圧線番号を確認。
すかさず、法務局へ移動!
登記記録・乙区により地役権設定を確認。
高圧線下地部分50㎡について、電力会社との間で、建物の用途・構造・高さ制限の特約が。
ポイントはひと~つ。
高圧線により建築が制限される影響度に応じて、減価率を査定するべし。
評価
減価要因
高圧線(特別高圧架空電線路)下地を含む
(説明上、他の増減価要因はないものとします)
格差率
評価額
締めの一句!
空見上げ、線があったら、要注意