NHK『クローズアップ現代+』2019年10月9日放送「過熱する不動産投資に異変!賃貸住宅ビジネスの深層」を拝聴して
助手・とん
おはようございます。
むかえ不動産鑑定事務所の助手を務めます「とん」です。
代表、昨日の『クローズアップ現代+』ご覧になりましたか?
むかえ
「ランドセット」と呼ばれる投資手法の問題がクローズアップされていたね。
はい。
NHK「クローズアップ現代+」公式ツイッターで紹介されていたので、ばっちり視聴しましたよ。
【今夜10時】
土地と建物をゼロから購入して賃貸アパート経営を行う「ランドセット」と呼ばれる手法には、多額の借金を抱えるリスクが高いとの指摘もあります。
融資を行う金融機関にも問題が多発。
国や関係機関も調査と対策に乗り出しました。#クロ現プラスhttps://t.co/vKyNV5xv94— NHK「クローズアップ現代+」公式 (@nhk_kurogen) October 9, 2019
日本銀行の金融緩和で、2016年にピークだった不動産投資ブームは、減速しているよね。
地方銀行の不正融資が発覚したことで、不動産向けの銀行融資は急減。
投資物件の価格も一部で下落してしまっている。
代表、そもそも、「ランドセット」というのは、何ですか?
これまでは、地主さんがもともと所有している土地にアパートなどを建てて、賃貸経営をすることが多かったよね。
でも、「ランドセット」では、ランド(土地)と建物をゼロから購入して、賃貸経営をするんだ。
だから、サラリーマンでも賃貸経営ができる一方、建物だけでなく土地も購入するから借り入れが多額になることが多い。
なるほど、土地がセットでランドセット。
家賃収入で老後に備えたい。だけど土地を所有しているわけではないという方向けのビジネスモデルなのですね。
ただ、多額の借り入れをして賃貸経営をはじめたものの、人口の減少や物件の乱立などから、シミュレーション通りの収入が得られないというのが、今回の放送内容だった。
オーナーに代わって賃貸不動産会社が建物を一括で借り上げる仕組み(サブリース)が関係しているのですね。
賃貸不動産会社が当初に保証した家賃より、実際には値下げを求められたり……。
なかなかうまくいかないですね。
契約時に、不動産営業の方から聞いていた家賃収入と実際の家賃収入が大幅に違う、ということで全国の消費者生活センターへの相談件数も増えているのが現状。
低金利で融資を受けられることにより、ランドセットをはじめたものの、リスクについては把握できていなかったという投資家が多いようだね。
入居者が集まらないと、やはり安定的な収入は見込めませんよね。
ゲストで出演されていた明海大学の周藤利一教授がおっしゃっていた通り、賃貸住宅というのは、立地条件が大切。
例えば、最寄り駅から徒歩5分と10分では入居率が違ってくる。
また、マーケットのエリアはとても狭く、人口減少が続いている地方は特に厳しい。
そうした、市場性を見極めることが必要なのですね。
でも、一般の方が、物件の市場性を把握することは難しいかもしれません……。
多額の借り入れをして、賃貸経営をするには、リスクがある。
その前に、むかえ不動産鑑定事務所をはじめとする、全国の不動産鑑定士に相談してもらえると良い気がするよ。
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不動産鑑定士は、あまり知られていない資格だけど、こうした問題に対して、もっと活用していただけるよう、取り組んでいきたいね。
写真はイメージです。