漫画『正直不動産』に学ぶ「買ってはいけない不動産」って?
以前に掲載した記事「注目の不動産漫画『正直不動産』を東洋経済オンラインで!!」をご覧いただけましたでしょうか。
『正直不動産』は、不動産業界の常識やカラクリが、とてもわかりやすい漫画です。
その『正直不動産』の一部抜粋を東洋経済オンラインでお読みいただけるとご紹介させていただきました。
2021年5月13日に、注目していただきたい第38話が公開されています。
タイトルは、「「買ってはいけない不動産」の恐ろしいカラクリ」。
内容は、再建築不可物件についてです。
■今人気の記事■ 【「買ってはいけない不動産」の恐ろしいカラクリ】 漫画「正直不動産」(第38話)#東洋経済オンラインhttps://t.co/3YVAiItXIp
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) May 14, 2021
既存の建物を壊して新たに建築できない再建築不可物件
再建築不可物件には、建築基準法が関係しています。
建築基準法は、家を新築する時や、建て替えなどに関わってくる法律です。
いわば、建物を建てるときに守らなくてはならないルール。
安全に快適に暮らせるように、建築物、建築物の敷地、設備、構造、用途などに関して多岐に渡ってルールが定められています。
その中のひとつが、接道義務。
建築基準法では、「建物を建てる時は、その土地が建築基準法上の道路に2m以上接しなければならない」とされていて、この義務を満たしていない物件は、再建築不可物件ということになります。
では、実際にどういった土地が再建築不可となるのか、下記の図で確認していきましょう。
A-Dの物件のうち、建築基準法上の道路に2m以上接しているのは、「A」。
Aは、再建築可能です。
B-Dは、再建築不可となります。
その理由は、Bは同法上の道路に接しているのが2m未満のため。
Cは、そもそも道に接していないため。
Dは、建築基準法上の道路に接していないためです。
なぜ、接道義務を課せられているのかというと、消防車や救急車などの緊急車両が活動をスムーズに行えるようにするため。
いざという時に、道路が狭くて車両が入れないとなると消火活動などが滞ってしまいます。
そして、再建築不可物件と疑われる住宅が、東京23区にどのくらい存在しているのかというと、24万2600戸※(総務省による平成30年住宅・土地統計調査より)。
これは、東京23区の住宅数の4.9%にあたります。
助手・とん
また、『正直不動産』のお話ですね。
むかえ
不動産の取引をしようと考えている方には、読んでいただきたい作品かな。
この作品は、「営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしない」不動産業界と消費者の情報格差を描いている。
でも、私たちの事務所は、その格差をなくすことが大切だと考えているからね。
きちんとした情報をお伝えし、知るべきことを知っていただいた上でお取引をしていただきたい。
でも、ただ、情報を知って、それを鵜呑みにしていただきたくないとも思っているよ。
例えば、今回ご紹介した「再建築不可物件」。
上記の接道義務を果たさなければ、絶対に建て替えができないのかというと、必ずしもそうとも言い切れない。
なので、接道義務を満たしていないからといって諦めないでください。
ぜひ、一度本当に再建築不可なのかどうか確認してみましょう。
当事務所でも、その確認のお手伝いができますので、お気軽にお問い合わせください。