意外と多い?借地
現住居の敷地を所有している世帯は48.1%
※平成30年住宅・土地統計調査より
以前の記事「底地でお悩みの方、いらっしゃいませんか?」で、借地権付の土地(宅地)の所有権「底地」についてご紹介しました。
土地の権利は所有権であることがほとんどのため、一般的には借地について認識している方は少ないかもしれません。
ただ、地域によって、意外と借地が多い場合も。
今回は、敷地と所有の関係についてのデータをご紹介させていただきます。
まずは、総務省が発表している平成 30 年住宅・土地統計調査から、世帯が所有している土地の状況についてです。
土地の所有状況別普通世帯数-全国(平成30年|2018 年)
総 数 | 土地を所有している世帯 | |||
---|---|---|---|---|
現住居の敷地を 所有している | 現住居の敷地 以外の土地を 所有している | 現住居の敷地 以外の宅地など を所有している | ||
実数 | 53,892 | 25,906 | 7,054 | 4,644 |
割合(%) | 100.0 | 48.1 | 13.1 | 8.6 |
普通世帯(5389 万2千世帯)のうち、現住居の敷地を所有している世帯は 2590 万6千世帯。
普通世帯に占める割合は 48.1%となっています。
ほぼ半数弱が現住居の敷地を所有していて、半数強が現住居の敷地を所有していないということになります。
ただ、半数強の現住居の敷地を所有していない世帯が、借地権を設定して建物を建てて、住んでいるというかと言えば、そうではありません。
アパートやマンションを賃貸していたりするケースの方が多いのが現状です。
では、今度は、平成25年住宅・土地統計調査の解説-/3-1 敷地の所有の関係をご紹介します。
この調査では、主世帯(5210 万世帯)を敷地の所有の関係別に集計。
「所有地」の他に「一般の借地権」「定期借地権など」と、所有権も借地権もない借家などの「その他」に分けて集計しています。
敷地の所有の関係別主世帯数-全国(平成25年|2013年)
実数(1000世帯) | 割合(%) | |||||||||
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総数 | 所有地 | 一般の借地権 | 定期借地権など | その他 | 総数 | 所有地 | 一般の借地権 | 定期借地権など | その他 | |
全国 | 52,102 | 30,982 | 1,034 | 138 | 18,531 | 100.0 | 59.5 | 2.0 | 0.3 | 35.6 |
この中で、一般の借地権は、1,034世帯。
これは全体の中で、2.0%に過ぎません。
ただ、下に挙げた地域別の数値をみてみると、バラつきがあることがわかります。
例えば、福井県では一般の借地権の割合が5.9%、沖縄県では4.7%。
全国平均よりも高い数値になっています。
助手・とん
都市部ではもっと一般借地権が多いかと思っていたのですけれど、東京都は2.4%で、突出して高い数値ではなかったですね。
むかえ
今は、経済成長に伴い、土地は資産形成に欠かせないと考える人が増えているからね。
問題があってもついついそのままにしてしまいがちなことが多いのだよね。