土地の価格を考える
みなさん、突然ですが、土地の価格はどのように決まっているか、考えたことはありますか?
不動産は、定価がなく、その価格が判断しづらいのが特徴……。
そんな不動産を評価して、その価値を算定するのが、不動産鑑定士です。
今日のブログでは、不動産鑑定士がどのように土地の価格を決めているのかという、不動産の特徴を感じていただけるワークをご紹介したいと思います。
少し長くなりますが、お付き合いください。
モノの価値を判断する3つの要素
例えば、みなさんがメーカーの商品企画担当だったとします。
新しい商品を売り出すにあたって、定価を決めなければならない場合、どのように値付けをしますか。
まずは、その商品をつくるにあたって、どの程度の費用がかかるかを試算して、それをもとに利益のでる価格設定をするかもしれません。
または、すでに市場にある似たような商品の値付けを参考にする場合もありますよね。
さらには、その商品を利用することで、どの程度の利益を得られるのかも考慮するでしょう。
不動産の値付けも同様です。
費用性からアプローチをすることを「原価法」、市場性からのアプローチ方法は「取引事例比較法」、収益性からのアプローチは「収益還元法」といいます。
3つの要素に加え、さまざまな要因を分析し、価格に反映
ここまでの説明では、一般的なモノに比べて、不動産が特殊と思えませんよね。
でも、よく考えてみてくださいね。
一般的なモノは量産して販売することができますが、不動産には似たような物件があっても、まったく同じものはありません。
2つとして同じものがないので、前述した3つの要素だけで判断はできません。
その要因は、大別して3つ。
政治、経済や人口の状態から気候など国全体の不動産に共通する要因(一般的要因)、地域の特性となる要因(地域要因)、その不動産そのものの個別要因(個別的要因)です。
大小さまざまな視点から分析し、不動産の適正な価格を判定します。
むかえ
不動産がややこしいと思われるのは、その個別性の強さからということになりますよね。
助手・とん