
西武沿線の各駅に息づく“推し獅子”の気配を、街歩きの目線でゆるく紐解くMY MEMORY JOURNAL番外編。
西武線沿線・練馬育ちのとん助手が、西武ライオンズが仕掛ける「圧倒的至近距離」の戦略を手がかりに、駅と街の魅力をていねいに拾いあげていく企画です。
むかえ不動産鑑定事務所は、西武ライオンズを、そして西武線各駅の街を応援しています!ということで、東長崎駅×柘植世那選手――広大な駅舎の余裕と、マンガ聖地のカルチャーが香る街、行ってみましょう。
改札横の可愛らしい空間と、広々した駅舎に漂う「余裕」
西武池袋線の各駅停車に揺られ、池袋からわずか2駅。東長崎駅のホームに降り立ち、改札横の案内カウンターをふと覗き込んだとき、思わず心がふっと和みました。
そこにいらっしゃったのは、我らが扇の要・柘植(つげ)世那選手。キャッチャーマスクに手を当てて、すっと上に持ち上げながらカメラを見つめる凛としたB0ポスターが、絶妙なポジションで出迎えてくれたのです。そのすぐ横には、小さなレオのぬいぐるみもちょこんと鎮座。きれいに整理された空間の中に愛らしさがキュッと詰まっていて、駅員さんたちの「柘植選手愛」が伝わってきます。
さらに改札を出てきっぷ売り場の壁面へと向かうと、今度は一転して椅子にどっしりと腰掛けた貫禄たっぷりのB1ポスターが掲示されていました。
東長崎駅といえば、2007年に新しい橋上駅舎となって以来、駅構内にゆったりとした空間が広がっているのが魅力です。その広大な空間の余白があるからこそ、ポスターの配置にもどこか優雅な「余裕」を感じてしまいます。空間の余白が心のゆとりを生むというのは、なんだかインテリアのレイアウトにも通じるものがありますね。
駅構内を見渡せば、ライオンズのポスターだけでなく「マンガの聖地 としま」のレオとライヤが優しく微笑み合うモニュメントも設置されていて、街全体が温かい独自の世界観で包まれています。
「長崎」から「柘植」へ!「柘植ビル」が引き寄せたアサインの謎
東長崎駅の「推し獅子」といえば、2022年から2025年までは隅田知一郎投手が担当していました。隅田投手の出身地である長崎県との「長崎つながり」という、大変わかりやすく愛のあるチョイスです。
その隅田投手が2026年、西武ライオンズの本丸である「所沢」駅へと出世移籍(!)を果たしたことで、東長崎駅のバトンが柘植選手へと渡されました。
なぜ、東長崎に柘植選手なのか。 「東長崎の駅番号がSI03だから、背番号37の『3』を引っ掛けたのかな……?」と最初は頭を悩ませていたのですが、調べていくうちにファンの方や地元住民の間でささやかれる、なんとも興味深い「こじつけ説」に行き当たりました。
なんと、「東長崎 柘植」で検索をかけると、東長崎駅の周辺(南長崎など)に『柘植ビル』や『第二柘植ビル』という名を持つ実在の物件・建物がヒットするのです!
まさか、「街に『柘植』という建物名があるから柘植選手」……!? 西武鉄道さんの壮大なダジャレ(?)なのかは定かではありませんが、そう思うと急に親近感が湧いてくるから不思議です。(※ちなみに検索結果には長崎県の「株式会社柘植材木店」さんも出てきましたが、さすがに柘植選手のご親戚ではない……はずです笑)。
不動産鑑定評価の用語に「地縁的選好性(ちえんてきせんこうせい)」という、街や土地に対する住民の心理的な愛着を指す言葉があります。こうした「名前の偶然のリンク」ひとつで、日々の改札を通るたびに我が街の選手が愛おしく見えてくる。西武鉄道の戦略か偶然の悪戯か、この思わぬ地縁のミステリーにはまんまと膝を打たされてしまいました。

巨匠たちの伝説と、やきとりキングの「売り切れ」に泣く日々
東長崎といえば、やはり語らずにはいられないのが伝説の「トキワ荘」です!
手塚治虫先生に赤塚不二夫先生、藤子不二雄先生……誰もが知るマンガ界の巨匠たちが、ひとつのアパートで締め切りに追われながら「描いては消し、また描く!」と青春を燃やしていたなんて、あらためて考えても胸アツすぎますよね。そして、このトキワ荘の熱気に吸い寄せられるように、西武池袋線沿線へ漫画家さんたちが大集結。「日本の漫画家の4割が西武沿線に住んでいる(いた)」なんて都市伝説まで生まれたほどの、まさにマンガ聖地の本家本元なのです。
何を隠そう、私の父も漫画家でして。石神井公園駅に住まいを構えたのですが……我が家がこの沿線にいるのも、元をたどればトキワ荘の巨大な磁力に手繰り寄せられた結果のような(?)。 父の背中越しに、間接的に東長崎のエネルギーを浴びて育ったかと思うと、なんだかこの街に立つだけで勝手に運命を感じてワクワクしてしまいます(笑)。
今の東長崎は、そんな歴史を大切にしつつも、おしゃれなカフェや可愛い雑貨屋さんが街角にポコポコと増えていて、カルチャー好きにはたまらないお散歩エリアに進化中。
でも、私の一番のお気に入りは、やはり気取らない昔ながらの東長崎らしい商店街のぬくもりです。特に駅から少し歩いたところにある「やきとりキング」さんは、私にとっての神店といっても過言ではありません。ありがたいほど安くて、とっても美味しい安ウマな焼き鳥屋さんなので、午前中から地元の人で大賑わい。「よーし、今日は焼き鳥パーティだ!」と意気込んで午後にお店へ駆け込むと、食べたい串が綺麗に売り切れていて「ガーン……」と肩を落とすこともしばしば(涙)。
でも、そんな風にみんなから愛される個人店が元気に営業していて、日常の笑顔や会話が溢れていることこそが、この街の一番の魅力であり住みやすさの秘密だとしみじみ感じています。
巨匠たちが遺した密度の濃いカルチャーの記憶と、商店街のやきとり屋さんから漂う香ばしい誘惑の香り。東長崎駅をご利用の際は、広々とした駅舎でクールに佇む柘植選手のポスターとともに、この街が持つチャーミングな魅力をぜひ楽しんでみてくださいね!

STATION & PLAYER DATA
東長崎 駅
トキワ荘を筆頭とする「マンガの聖地」の原点であり、アットホームな商店街と新しいカルチャースポットが心地よく同居する街。
- 駅の性格:2007年完成のゆとりある橋上駅舎を持ち、歴史的カルチャーのレガシーと昭和の個人店舗の温もりが息づく「文化・居住共生拠点」
- おすすめスポット:トキワ荘マンガミュージアム / やきとりキング / 長崎銀座商店街
- 1日平均乗降客数(※所沢駅を除く):
26,127人(池袋線内※・17位)[対前年増減率]2.3%(池袋線内※・9位) - 最寄の地価公示ポイント:豊島5-18|101万円/㎡(変動率 11.0%)
柘植 世那 選手
強肩と巧みなリード、勝負強い打撃で扇の要を守り抜く実力派キャッチャー。頼もしい佇まいとド直球のプレイで魅せるライオンズの頼れる壁。
- 背番号:37
- ポジション:捕手(右投/右打)
- 出身地/出身校:群馬県/健大高崎高
- 登場曲:りんどう / WANIMA
▼ ほかの駅の「推し獅子と歩く、沿線まちばなし」も読む
【当コラムについて】
本連載「MY MEMORY JOURNAL番外編:推し獅子と歩く、沿線まちばなし」は、むかえ不動産鑑定事務所(執筆:とん助手)独自の企画・著作物です。
当事務所ならではの視点で西武沿線の魅力を発信している唯一のオリジナルコンテンツであり、他のいかなる不動産鑑定会社様とも一切関係はございません。
とん助手 (とんじょしゅ)
練馬育ち | 宅地建物取引士
練馬で育ち、この街の変遷や歴史(地歴)を肌で感じながら育った宅地建物取引士。
「誰もが売り込まれずに、安心して本音を話せる場所を作りたい!」という自身の経験から生まれた強い想いで、皆様の相談窓口を担当しています。
地元の細かな道から学区のブランド価値まで知り尽くす生粋の練馬っ子ならではの視点で、難しい書類や手続きも優しくナビゲート。
ブログでは、地元の愛おしい記憶を言葉に紡いでいます。
西武沿線の街に重なる「好き」という気持ち、
その“本当の価値”を見つめ直してみませんか?
推し獅子と沿線を歩くと、街の表情が少しずつ変わっていきます。
人が街を選ぶ理由は、スペックだけでなく、どれだけ“好き”という気持ちが重なるか。
私たちが大切にしているのは、西武沿線の街への好きを育むその瞬間を、価値として丁寧に見つめ直すことです。
むかえ不動産鑑定事務所では、単なる数字や相場の比較にとどまらず、街の歴史や暮らしの温もりに寄り添う視点から、あなたの大切な資産や思い入れのある土地の「真の姿」をシビアかつ丁寧に解き明かします。素朴なご相談から本格的な不動産鑑定まで、お気軽にお声がけください。
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